事務局用A1 募集要項の作成
3. コースの目的 : This course provides cutting-edge theoretical skills to enhance ….
最近では、純粋な学問の場としての大学ではなく、実社会で即応用できる技能が学べることも学生を引き付けるためには必要になってきています。特に経営学、ビジネス管理の分野では、その動きが顕著です。
This course provides cutting-edge theoretical skills and on-the-ground experience in business management to enhance your future career opportunity.
(このコースは、最先端の理論的技能と経営管理の現場体験を提供することによって、学生の将来のキャリアを高めます。)
上記のように表現すると、理論と実践の双方が学べることが分かります。
cutting-edge は最先端のという流行語です。理系、文系両方で使えます。
enhanceは高めるという意味ですが、量が増えるのがincreaseに対して、enhanceは質が高まるという意味になります。学生が卒業後、一流企業に入社して高給をもらうのではなく、自分がよい満足する仕事、社会的に重要な仕事に付けるというニュアンスがあります。
基本的な考え方
修士コースなどの募集要項は、一般的に(1)コースの目的 (2)募集定員 (3)出願資格 (4)出願書類 (5)出願方法 (6)選考方法 (7)合格発表 (8)入学手続 (9)注意事項 (10)問い合わせ先 から構成されます。昨今は多くの大学が優秀な外国人留学生の獲得を目指していますが、英文募集要項の出来栄えは、学生の出願意欲に大きく左右します。日英の募集要項の違いとして、前者は、手続き事項を割と淡々と記載するのに対し、後者は(1)の部分、すなわち、コースの目的、実施手法、成果(卒業後のメリット)などコースの前提部分を強調して作成することが挙げられます。ここでは、このような学生を引き付ける英文表現について解説します。

山本愛一郎(やまもとあいいちろう)前JICE総務部特任部長
JICE職員向け英語研修の講師や各種英文校閲を担当。
東京外国語大学英米語科卒、米国コロンビア大学国際行政大学院修士
※本ページでは欧米的表現を使用しています。