サウジアラビアSJAHIプロジェクト スキルコンテストと卒業式が行なわれました
「サウジアラビア・日本自動車技術高等研修所(SJAHI)」に対する協力は2001年から日本政府が独立行政法人国際協力機構(JICA)を通じて実施してきましたが、2009年8月をもってODA事業としてのプロジェクトが終了し、2009年9月からJICEは財団法人日本国際協力システム(JICS)と共同で経済産業省資源エネルギー庁の補助事業としてプロジェクトを引き継ぎ、専門家派遣、研修員受入の分野で支援を行っています。(機材導入はJICSが行っています)
協力のひとつの成果といえる、研修生の技術や意識の向上を目指した、第7回目スキルコンテストが2010年6月7日にSJAHIにて開催されました。スキルコンテストは多くの日本の教育機関や企業内でも実施されていますが、サウジアラビアではまだ前例は少なく、またSJAHIほど技術レベルが高く大規模に実施されている事例はなく、SJAHIが位置するジェッダの大きなイベントのひとつとして、マスコミ関係者も注目するところとなっています。競技はまず6月1日に筆記試験が行われた後、6月7日に故障診断、修理、定期点検など5部門の技術競技にAからEの5グループが参加し競われ、優勝グループが確定しました。
コンテストは、リヤドから職業訓練公社(TVTC)Ghafis総裁、ジッダ総領事館石榑総領事、現地の日本自動車メーカーの正規販売代理店責任者の方々、ドバイ、バーレーンなどの周辺国の日本自動車メーカーの現地事務所代表の方々にも出席いただき、盛大に実施されました。
また、6月22日には第7期生の卒業式が行われました。卒業式には人的資源開発基金(HRDF)Al-Zamil総裁、遠藤日本国大使、石榑ジッダ総領事、日本自動車工業会(JAMA)岡調査役、現地の日本の自動車メーカーの正規販売代理店の責任者の方々などが招待されました。
卒業式はAsmarei校長のオープニングスピーチで始まり、遠藤大使、卒業生3名、Al-Zamil総裁のスピーチが行われました。その後、グループに分かれた卒業生が会場内を行進し、招待者、学校関係者、在校生の盛大な拍手で迎えられました。さらに、成績優秀者トップ10が1人ずつ発表され、Al-Zamil総裁、遠藤大使、Asmarei校長、石榑総領事から賞品の授与が行われました。石榑総領事からは特別賞も授与されました。最後に、卒業生、学校関係者、招待者と記念撮影をして、式典が終了いたしました。
今年度の卒業生を合わせると通算1,400名の卒業生を送り出すこととなったSJAHIは、成功事例として日本の人材育成協力のモデルケースとなっており、サウジアラビア官民双方から高い評価を受けています。
昨年からSJAHIの自立を目標に掲げて協力を実施していますが、卒業式はその成果が着実に現れていることを実感できるものでありました。
スキルコンテストの様子、
赤ガウンの審査官は2名とも昨年度の日本での研修員
卒業生たちの晴れ姿、
Al-Zamil総裁と遠藤日本国大使と来賓を囲んで