豪政府との協力がスタート~オーストラリア政府幹部職員訪日研修~
Leading Australia’s Future in Asia (通称LAFIA) は、官僚の研修などを行うAPSC(Australia Public Service Commission)という機関が、オーストラリア国立大学(ANU)と共同で同国政府の幹部職員に対して実施している研修プログラムです。
今回のオーストラリア側の参加者は、局長クラスの公務員13名に加えてANU大学関係者4名の総勢17名で、7月18日から8月6日までの3週間の内、前半はマレーシアで、後半は東京でそれぞれ実施されました。JICEは後半の東京での実施について、訪日団のすべてのプログラムの調整を行いました。
過去にオーストラリアからの類似のケースはありませんが、今回の依頼に対してJICEはネットワークを生かし、日豪関係に造詣が深い高久裕国際交流コンサルタントからの助言を得ながら、在京オーストラリア大使館と調整を行ないました。限られた期間の中で、ANUや大使館と連絡を取り合いながら、午前・午後合わせて4機関の訪問を基本にしながら、早朝の築地市場見学や朝食ミーティング、二度の大使館主催のパーティを盛り込むなど、密度の高いプログラムに仕上げました。
ANU側は、講師という言葉は使わず、対等に対話をするというニュアンスから”interlocutor”という言葉を使用するなど、日豪間の政治・経済や文化など幅広いテーマについて様々な意見交換がなされました。
最終日の評価会は高久氏がまとめ、団長のドライスデールANU名誉教授の挨拶では、「大変に有意義な日程であり、今後もJICEとの協力を楽しみにしている」という言葉をいただきました。先進国であるオーストラリアからの初めての受託業務で、これまでとは勝手が異なる点が多々ありましたが、研修運営で培った経験を活かして、顧客に満足いただけるプログラムを提供できました。またJICE、ANU、在京オーストラリア大使館との三者の連携による研修の実施は、先進国への協力というJICEとして新たなステップを踏み出すことにもなりました。
熱心に耳を傾ける受講者の皆さん