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天然真珠産業再生プロジェクトに関する覚書に署名

中東 プロジェクト支援

 一般財団法人日本国際協力センター(JICE)は、2013年3月21日、バーレーン王国における天然真珠産業再生プロジェクトに関する覚書を、同国機関との間で締結しました。

 バーレーン王国は、古くから天然真珠産業の中心として繁栄し、昨年には由緒ある建造物群と真珠床がユネスコの世界文化遺産に登録されました。しかし1930年頃から、労働力が新興石油産業へ移動したことや、養殖真珠の普及などが原因で、天然真珠産業は衰退の道をたどってきました。このたびバーレーン王宮府の主導で、天然真珠産業の復興を目指すプロジェクトが発足しました。

 サルマン皇太子臨席のもと覚書に署名したのは、バーレーン側から経済開発委員会とムムタラカート投資公社の政府機関、日本側からは株式会社木下真珠、ファースト・ステムセル・ジャパン株式会社とJICEです。

 本プロジェクトでは、第一ステップとして2013年に天然資源の調査を行います。調査では真珠貝の生息分布や環境を調べ、産業復興に必要かつ十分な資源が存在することと、採集による生態系への悪影響がないことを確認します。調査には日本の研究機関や真珠産業の専門家にも参加を求め、オールジャパン体制で臨みます。

 2014年からの第二ステップでは、第一ステップの結果をもとに、市場規模や採算見込を含む事業計画を策定し、バーレーン政府に提案することを目指します。

 JICEは、本プロジェクトへの貢献を、両国の友好と産業人材の育成に対する寄与の一環としてとらえ、今後ともバーレーン政府との協力を推進していきます。

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調印式に臨むJICE岸本常務理事(左端)