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北京市国家整備青年人材育成計画訪日研修を実施しました

アジア 国際研修

 JICEは、中国共産主義青年団北京市委員会の要請を受け、2018年11月26日~30日の5日間、東京都の都市計画・防災対策・環境問題について、北京市の行政を担う官僚幹部に知見を深めてもらうことを目的にした訪日研修を実施しました。

 近年北京市では、急速な経済発展を続ける一方で、環境・交通・防災などについて様々な課題を抱えています。その問題解決の一助となるよう、全9か所の視察先を訪問しました。 
 その一部をご報告します。

都市形成と水路の発展・歴史を知る / 東京都の防災政策を知る

写真左:東京の都市形成の発展と歴史を考察するためには、まず水路(河川)なくしては語れません。北京の都市には河川がないため、イメージを掴んでいただけるよう実際に水上タクシーに乗船し、河川から東京の景観をご覧いただきました。

写真右:東京都の危機管理体制、他県との協力体制、防災対策本部の活動などについて東京都総務局総合防災部にご説明いただきました。この訪問に関連して、アンケートの中に以下のような感想を参加者からいただきました。
北京市国有資産監督管理委員会業績評価課副課長 彭旺賢さん:
「東京都における政策の綿密性、専門化、ヒューマニゼーション、便利化等の都市管理理念がとても印象深かった。これらの理念を今後の仕事に応用していきたい。」
北京市政府総務部業績評価課課長 都玉涛さん(団長):
「東京都の公務員が緻密で着実に業務をこなし、勤勉で真面目な仕事ぶりに学ぶことが多く、今後更に高い目標に向かって職務を遂行し責務を果たしていきたい。」

水上タクシー(お台場から浅草まで)
東京都総務局総合防災部での講義風景

東京都の防災教育を体験する

代表団は、墨田区にある本所防災館を訪問し、阪神淡路大震災および東日本大震災と同じ震度7の地震体験、風水害を体験し、またシアター映像を通して日本の自然災害の恐怖と防災への取り組みを学びました。

地震体験
風水害体験

東京の交通の実際

代表団は、東京都第四建設事務所を訪問し、地下トンネルの施工現場を見学しました。ここは関係者以外滅多に入ることの出来ない場所なため、大変貴重な機会となりました。

この現場見学に関して、アンケートでは以下のような感想が述べられていました。
北京市共産党委員会研究室都市課課長の付承偉さん:
「東京の都市計画、交通分野の専門的な知識を学べ、北京市の現状と比較することが出来た。帰国後は自分の仕事の状況に照らして合理的な案を提出したいと思う。」

東京都第四建設事務所にて
地下トンネル工事の概要説明

環境関連施設を見学する / 学校教育における防災教育の現場を知る

代表団は、神奈川県にある資源循環局金沢工場(ごみ処理施設)を訪問し、神奈川県の環境問題に対する取組みを学びました。

この施設見学に関連して、アンケートでは以下のような感想が述べられていました。
共青团北京市委員会公務部副部長 時萍さん:
「ごみ分別、ボランティア活動、及び青少年教育など諸分野においては、地方政府の主導により、地域住民、企業、自治団体に向けて一連の実りある成果を上げている。都市管理の緻密さ、特に防災救助、青少年、家庭教育に関する日本の取り組みに大きな収穫を得ることができ、大いに啓発された。今後このような素晴らしい取り組みを中国、北京に応用できると思う。」

また、研修最終日には、新宿西戸山中学校を訪問し、学校教育における防災対策の取組みについての知見を深めました。

神奈川県の分別・リサイクル方法を学ぶ
新宿西戸山中学校にて災害支援グッズが保管されている倉庫を見学

 代表団は各訪問先において、特色ある取り組みに関する説明を受け、現場視察を行いながら、日本の都市防災対策や都市計画関係者と積極的な意見交換をしました。
 アンケート結果からも分かるように、東京と北京という大都市における政策や取り組みの違いを比較し、考察することにより、北京市の今後の政策に活かしていきたいという声が多数ありました。

 JICEでは今後とも日中防災・都市計画分野の更なる交流の促進に努めます。

(記)研修事業部国際研修課 宇野 麻里絵