中国青海省から林業庁副庁長を団長として、林業、水利、牧畜各分野の職員、研究員、技官等24名が、林業技術と森林保全制度、牧畜の飼育管理、水利、退化草地改善について日本の知見及び経験を学ぶため、2014年11月30日に来日しました。
訪日研修は、独立行政法人国際協力機構の円借款事業の一環として実施されました。訪日団は、12月1日の研修初日の環境省地球環境局 梶原茂元局長表敬及び林野庁森林整備部 本郷浩二部長への表敬訪問及び同部での講義を皮切りに、一般社団法人日本森林技術協会、東京農業大学、東京大学等で、森林管理、植生の復元と管理、砂漠化地域における持続的土地利用を学ぶとともに、都心の演習林を視察しました。
訪日団はまた、九州にて熊本県、林野庁九州森林管理局、宮崎県等で国有林の保全事業や森林計画にかかる講義を受講する一方で、宮崎大学でのフィールド視察を行いました。
このほか訪日団は、京都府や京都大学での環境政策及び土壌資源の有効活用についての講義の受講や、民間企業の植物生産工場のラボ及び大阪市の環境施設の見学等、多岐に亘る研修を受けました。
訪日団は最後に東京で総括と修了式を行い、12月20日に帰国しました。
3週間の滞在中、訪日団は、日本の先進的な理念と進んだ技術を学ぶ機会を最大限に活用し、日本の環境、森林、水利における科学技術レベルと日本人の意識の高さに驚きつつ、熱心に知識の吸収に努めていました。
JICEは、今後とも中国の人材育成に協力します。
研修事業部 海外協力課
櫻岡 範子