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2016年中国ボランティア代表団訪日について

中国 複合(事業)

中国代表団は、2022年の冬季オリンピックにおけるボランティアの取り纏め等に携わることが想定される北京市と張家口市の行政官やボランティア団体関係者から選考され、中日友好協会の程海波副秘書長を団長とする12名が来日、8月22日から8月26日の5日間の日程で東京都及び1998年の冬季五輪を経験した長野県白馬村においてプログラムを実施しました。

東京都では、生活文化局において、都のボランティア活動推進の取組みやボランティア活動の理念、参加意欲や実施率を向上させる方法等について、また、産業労働局では東京の観光を取り巻く現状と東京都観光ボランティアの制度について説明を受けました。代表団からは中国の状況と比較をしながら多くの質問があり、活発な質疑応答、意見交換の場となりました。
その後、東京都観光ボランティアの活動視察ということで、中国語のボランティアの方(2名)により、都庁及び浅草を案内していただくとともに、彼らとの交流を図りました。これにより、日本の観光ボランティアの活動状況を実際に見ることができたとともに、短い滞日期間の中で、日本の歴史や文化に触れる良い機会にもなったと思います。

長野県白馬村では、長野オリンピックから始まった「一校一国運動」の紹介、競技・コースの決定などの当時の体験、またボランティアの方々の協力の重要性などについて説明を受けました。講義の後は、多くのボランティアの方と共通の目標に向かってどのように意識を揃えて行くかということについて、体を動かしながらチームビルディングの演習に参加し、参加者全員汗だくになりながら、しかし熱心かつ楽しそうに体験をしていました。
夜は、2~3名のグループに分かれて5つの民宿に分宿し、民宿オーナーのご家族等との交流を楽しみました。日本語会話帳や、インターネットの辞書などを活用し、コミュニケーションを図ったり、両国の歌を披露し合ったりと楽しい時間を過ごしたようです。
白馬村での2日目は、ジャンプ競技場やアルペン競技場、その他のオリンピックの関連施設を視察。ジャンプ競技場では翌日から始まるジャンプ世界大会の練習が視察でき、間近で行われるジャンプの迫力に感銘を受けていました。また、アルペン競技場では、コース管理の大変さや、ボランティアの方々の活動、その重要性などの話を伺い、北京でのオリンピックに向けて、色々と考えるところがあったようです。

今回のプログラムにおいては、台風の影響で来日便が大幅に遅延し、初日のプログラムは中止とせざるを得ませんでしたが、2日目以降は順調に進行し、無事にプログラムを終了することができました。代表団からは、限られた時間の中で多くのことを学べたとの評価をいただきました。
JICEとしては、今回の経験が北京-張家口冬季オリンピック・パラリンピックの際に少しでも活用されることを期待しています。

東京都庁訪問
左より6人目:中日友好協会 程副秘書長
東京都生活文化局で講義を受けた後
JICE山野幸子理事長(中)と歓談中
東京都産業労働局の講義
東京都庁にて観光ボランティア(中)との交流
浅草にて観光ボランティア(手前右)との交流
白馬村での講義
チームビルディングの演習
ジャンプ台の視察
アルペン競技場の視察
昼食に流しそうめんを体験
白馬五竜高山植物園視察

国際協力推進部 中村 稔、増田 大
総務部中国室 香取 菲