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日本人社員向け「外国人社員受入研修」に 講師として登壇しました(中部支所)

複合(地域) 多文化共生

 JICE中部支所は6月11日、日本インフォメーション株式会社(本社:名古屋市)において、同社日本人社員向け「外国人社員受入研修」を実施しました。本研修では、名古屋サテライトルームを拠点に名古屋本社、東京拠点、大阪拠点の4カ所をオンラインでつなぎ、新入外国人社員の所属関係部署などから約30名が参加しました。

 初めに、同社代表取締役の加藤高章氏より「外国人社員の採用は少子高齢化による人材不足の解消はもとより、諸外国とのブリッジ役になる社員の育成、そしてより質の高い製品の開発において不可欠である」と新しい取り組みへの社内理解が説かれ、気持ちも新たに研修が始まりました。

加藤代表取締役による冒頭挨拶
参加者に問いかける小林支所長

 研修前半の「外国人社員受入にかかる留意点・心構え」講座には中部支所の小林ひかり支所長が講師として登壇しました。アイスブレイクとして「外国人社員を受け入れるにあたって何が不安ですか?」という質問を投げかけたところ、コミュニケーションが上手く取れるかどうか、といった意思疎通に関する不安が挙げられました。また逆に、「外国人社員にどんなことを期待していますか?」という質問には、異文化を知る良い機会になるとの前向きな意見が挙がりました。参加者の不安と期待を念頭に、小林支所長からは、外国人社員が日本での仕事や生活を通して感じる疑問や課題について、その要因や理由を交えて説明がなされ、熱心にメモを取る参加者の姿も見られました。また、外国人がつまずきやすいポイントや、互いのコミュニケーション向上のために社内で気軽に取り組めるアイデアの紹介を通じて、今後につながる新たな気づきを得ることができたようでした。

「やさしい日本語」の極意を伝える西村主任 
モニターを通して他3会場とも対話

 研修後半の「やさしい日本語を活用したコミュニケーション」講座には、中部支所の西村恵美子主任日本語講師が登壇し、外国人社員とスムーズにコミュニケーションを取るための「やさしい日本語」の効果的な活用方法やポイントについて説明がなされました。冒頭で会場に投げかけられた「これまでに『やさしい日本語』という言葉を聞いたことのある方はいますか?」という問いに、手を挙げたのはわずか1~2名。やさしい日本語の認知度はまだまだ低いようでしたが、やさしい日本語を話す際の「はさみ」(はっきり・さいごまで・みじかく)の法則、話す相手によってやさしい日本語の種類が異なるなど、「やさしい日本語」の極意を学びました。また、外国人社員が難しいと感じる日本語表現とはどのような表現か、どのような漢字が難しいと感じるかなど、例題をクイズ形式で解きながら知識を深めることができました。

 研修後に行ったアンケートでは参加者の8割以上から有意義であったと回答があり、以下のような感想が多く寄せられました。

・外国人活用の好事例は、自社でも取り入れて検討したい。

・国が違うことや文化が違うことを理解し、お互いを知る事が大切であると感じた。

・普段使っている日本語表現のままだと外国人の方に伝わらないということを意識して会話しようと思った。

・やさしい日本語で会話できるようにしていきたい。曖昧な表現をしない。

・「難しい言葉を簡単にする」ことを日頃から意識して接する必要があると思った。

 JICE中部支所では、今後も外国人社員向けビジネスマナー研修や実践的なビジネス日本語研修、また日本人社員向け外国人社員受入研修を積極的に実施することで、日本で働き生活する外国人の皆さんと、外国人を雇用する企業の皆様の調和の取れたより良い職場環境・地域社会づくりを応援してまいります。

中部支所 ピアニオ あづさ 記