JICEは、2025年5 月21 日(水)から24 日(土)にかけて、吉田耕三理事長、打田斉道総務部長兼国際連携室長、小林ひかり国際交流部青少年交流課長兼総務部国際連携室、香取菲総務部国際連携室中国担当の4 名が、中国の北京市および南京市を訪問しました。
今回の訪問は、中国人民対外友好協会の袁敏道副会長(中日友好協会秘書長兼務)より、以前から訪中のご期待をいただいていたものであり、約2年の歳月を経て実現したものです。
北京市内では、まず中日友好協会を訪問し、2011年より同協会と共同で推進している「JICE友好交流基金事業」を振り返るとともに、今後の青少年交流や日中行政官交流のさらなる促進について、前向きな意見交換を行いました。双方で協力体制を再確認し、今後も連携して取り組んでいくことを確認しました。
また、JICEが2013年度より外務省から委託を受けて実施している「中国若手行政官等長期育成支援事業 (JDS中国)」に関連し、中国側のとりまとめ機関である中国商務部を訪問しました。JDS中国留学生の募集や選考に関する課題について建設的な意見交換を行い、今後も中国の公務員を取り巻く現状や日中若手行政官交流の重要性を踏まえ、事業の改善に努めていくことで認識を共有しました。
同日夕刻には、JDS 中国の帰国同窓生数名とJICE北京代表処のスタッフを交えた懇親夕食会を開催し、帰国後の活躍状況について伺いました。
さらに、吉田理事長が旧知の白智立教授との再会を目的として、北京大学政府管理学院を訪問しました。この面会は、2019 年に吉田理事長が人事官として北京大学および中国人事科学研究院の招きで講演を行ったことに端を発するものであり、当時の講演内容を振り返りながら近況を報告し合い、公務員制度における今後の交流の可能性について意見を交わしました。
南京市では、江蘇省人民対外友好協会の銭文華副会長を訪問し、同協会の設立70周年を迎えたことに対し、吉田理事長より祝意を述べました。JICEと同協会は、2010年に医療、教育、環境、農業の4分野における「友好協力に関する覚書」を締結し、それ以降、2024年度までに教育、医療衛生、起業家交流など計31案件、延べ286名に及ぶ訪日・訪中事業を実施してまいりました。JICEからは改めて同協会の支援と協力に対し感謝の意を表しました。
銭副会長からは、今後のさらなる友好協力の発展に向けて、現在活発に行われている医療分野の交流に加え、文化・農業・教育分野における人的交流の展開についても、JICEとの連携を強化したいとのご提案をいただきました。
また、江蘇省衛生健康委員会および江蘇省中医院を訪問し、10 年以上にわたり継続してきた江蘇省医師研修の成果を確認するとともに、「医療衛生分野における協力と交流を図るための覚書(MOU)」の更新を行いました。今後の医学分野の人材育成を含む交流事業の方向性について、前向きな意見交換が行われました。
JICEは今後も、日中間の人的交流を通じた相互理解と友好のさらなる促進に向けて、中国の関係機関の皆さまと連携・協力しながら、共に取り組んでまいります。
総務部国際連携室