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米国国務省職員の研修を受け入れました

北米 複合(事業)

JICEは、2025929日(月)から1014日(火)までの約2週間にわたり、マンスフィールド・フェローシップ・プログラムに参加中の、米国国務省 教育文化局 学術交流事業部 スティーブン・マネー副部長(Mr. Stephen Money, Deputy Director, Office of Academic Exchange Programs, Bureau of Educational and Cultural Exchange, U.S. Department of State)のアタッチメント研修を受け入れました。

同プログラムは、日本の外務省及び人事院の協力のもと、米国国務省が実施するもので、米国連邦政府職員が日本政府機関等での実務研修を行う約2年間の研修制度です(1994年に設立)。これまで延べ200名以上が参加しており、日米間の人的交流と相互理解の促進に貢献しています。

吉田耕三理事長(右手中央)との懇談の様子
吉田耕三理事長(右手中央)との懇談の様子
国際交流部カケハシチームとの集合写真
国際交流部カケハシチームとの集合写真

本プログラムの運営団体であるモーリーン・アンド・マイク・マンスフィールド財団は、JICE国際交流部が受託実施する外務省の国際交流事業「対日理解促進交流プログラム カケハシ・プロジェクト(米国)」の契約先でもあります。今回のアタッチメント研修の受入れは、2023年度に米国教育省職員を受け入れたことに続く2回目となりました。

JICEでの研修では、まず、吉田耕三理事長がマネー氏と懇談し、日米における国際教育や文化発信の取り組み、公務員制度や人事行政の違いなどについて、活発な意見交換を行いました。

続いて、マネー氏は、国際交流部が実施する「カケハシ・プロジェクト(米国)」や「JENESYS2025ASEAN招へいプログラムの都内プログラムに同行し、訪日団の青少年が日本への理解を深め、人と人との交流を通じて相互理解を育む現場を視察しました。また、国際交流部の職員と日米の教育文化交流事業に共通する課題や目的について共有し合いました。

国際研修部によるブリーフィングや座談会では、事業概要のほかマネー氏の関心のある研修コースの具体例を紹介し、JICEが展開する国際研修事業への理解を深める機会となりました。

留学生事業第一部との座談会では、JICEから開発途上国の若手行政官らを対象とした留学生受入事業「人材育成奨学計画(JDS)」の説明をしたほか、マネー氏から米国国務省教育文化局が実施するフルブライト奨学金の事例を紹介してもらい、付加価値プログラムや同窓会活動、事業評価などのテーマごとに意見交換を行いました。さらに、マネー氏は、JDSの帰国前評価会や学業・生活モニタリングの様子を見学し、JDS留学生との意見交換も行いました。

また、多文化共生事業部との座談会では、JICEの日本語教育事業の取り組みや、日本で暮らす外国人住民と地域社会との関係性、共生のあり方についても意見を交わしました。

留学生事業第一部との座談会
留学生事業第一部との座談会
カケハシ・プロジェクト スポーツ招へい(柔道)の東京国立博物館視察に同行
カケハシ・プロジェクト スポーツ招へい(柔道)の東京国立博物館視察に同行
国際研修部とのランチミーティング 
国際研修部とのランチミーティング 
多文化共生事業部との座談会
多文化共生事業部との座談会

研修の最終日には、JICEでの経験を振り返りながら、各事業を通じて得られた気づきや示唆、今後に向けた提案が共有されました。あわせて、米国国務省教育文化局における人的交流政策に関する発表も行われ、JICEにとっても非常に有意義な学びと交流の機会となりました。

 今後もJICEは、マネー氏とのご縁を大切にし、互いの課題や挑戦を共有しながら、日米間の教育・文化交流のさらなる発展に向けて、協力関係を築いてまいります。

国際交流部 青少年交流課
稲垣 祥子・相馬 典敬