事業ニュース

アフリカの若者のための産業人材育成~ABEイニシアティブ~

アフリカ 留学生受入支援

1.JICEのアフリカ地域との関わり
 JICEは独立行政法人国際協力機構(JICA)から、アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ(African Business Education Initiative for Youth、ABEイニシアティブ※)「修士課程およびインターンシップ」プログラムの運営実施業務を受注し、2014年2月から業務を開始しました。本業務はJICEにとって現地に拠点を構えて業務を実施する初めての本格的なアフリカ地域での案件です。
 ※事業内容詳細はJICAウェブサイト参照→ http://www.jica.go.jp/regions/africa/business/internship.html
 JICEがABEイニシアティブのみならず、アフリカ関連の国際交流や国際協力事業を展開していく可能性を調査するとともに、アフリカ諸国の政府機関や大学との関係を深める目的で、2015年2月14日~21日にかけて、山野幸子理事長、留学生事業部から赤尾孝副課長、前川恵理子職員の3名がケニア及びタンザニアを訪問しました。

2.ジョモ・ケニアッタ農工大学及びケニア外務国際貿易省
 ケニアでは、日本大使館、JICA ケニア事務所(江口秀夫所長)、トヨタケニアアカデミー(Toyota Kenya Limited.四倉佐知夫代表取締役)を表敬の後、2月16日(月)にジョモ・ケニアッタ農工大学(JKUAT: Jomo Kenyatta University of Agriculture and Technology)を、2月17日(火)にケニア外務国際貿易省を訪問しました。いずれの機関おいても、人材育成事業であるABEイニシアティブ事業におけるJICA及びJICEの役割、さらに事業自体の進捗状況とケニアの人材育成について意見交換を行いました。

(1)ジョモ・ケニアッタ農工大学(JKUAT)訪問
 JKUATではマベル=インブガ vice-chancellor他、理事会役員と面会し、山野理事長からJICEはJICAや大学等教育機関ととともに人材育成支援を実施してきた機関であり、ABEイニシアティブは実績と信頼に基づいて、新たに与えられたJICEの役割を果たしたいとの説明がなされました。インブガvice-chancellorからは山野理事長の初のアフリカ訪問の最初の訪問先がJKUATであることを感謝・歓迎するとともに、これを機会にJICEとJKUATとの協力関係や事業の連携を深めたい旨、表明されました。

JKUAT理事会メンバーに挨拶する山野理事長(左から2番目)、インブガvice-chancellor(右から2番目)、オジャンボdeputy vice-chancellor(右端)、赤尾副課長(左端)
協議の様子

参考:JICE訪問に関する記事(JKUATウェブサイト)
http://www.jkuat.ac.ke/2015/02/pioneer-abe-graduate-students-to-spearhead-africa-japan-ties/

(2)ケニア外務国際貿易省訪問
 ケニア外務国際貿易省の訪問は、日本を出発する前に山野理事長と一行がソロモン=カランジャ=マイナ駐日ケニア共和国大使を表敬した際、マイナ大使からご配慮により実現したものです。ケニア外務国際貿易省では、山野理事長と一行は前駐日大使のベン=オグトゥ Political & Diplomatic Secretaryとの再会を果たすとともに、アジア・オーストラリア局クリストファー=チカdirectorはじめ、関係部署や関係省庁担当者を交えて、ケニアの人材育成及びABEイニシアティブについての意見交換がなされました。ケニア側からは、ABEイニシアティブは、修士号の取得のみならず、日本企業でのインターンシップが含まれ、日本へ留学したケニア人が日本の企業文化や労働倫理、勤勉さへの理解を深めることができるプログラムとして、ケニア側の高い期待を感じることができました。

ケニア外務国際貿易省でオグトゥPolitical & Diplomatic Secretaryと(右から4番目)
オグトゥPolitical & Diplomatic Secretary(右から2番目)


3.ソロモン=カランジャ=マイナ駐日ケニア共和国大使のJICEご訪問
 ソロモン=カランジャ=マイナ駐日ケニア共和国大使が2015年3月5日(木)、JICEを訪問されました。マイナ大使はケニアの若者の人材育成に高い関心をお持ちで、ABEイニシアティブで来日しているケニア留学生にも常に心を留め精力的に支援しており、今回のその一環としてJICEを訪問されたものです。マイナ大使からは、滞日中のABEイニシアティブのケニア留学生に対するJICEの支援に対し感謝の念が伝えられました。

Ambassador Mr. Maina(右端)
Ambassador Mr. Maina(右端)
Ambassador Mr. Maina(右から5番目)を囲んで


 なお、ウフル・ケニヤッタ大統領が、3月14日から仙台で開催される第3回国連防災世界会議の参加にあわせて来日する予定とのことです。JICEは、今後もケニア共和国に対する人材育成協力を通じて、両国との関係発展のために尽力してまいります。

留学生事業部留学生課
副課長 赤尾 孝 記