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アフリカの若者のための産業人材育成~ABEイニシアティブ・タンザニア編~

アフリカ 留学生受入支援

 JICEの山野幸子理事長、留学生事業部・赤尾孝副課長及び前川恵理子職員の3名は、2015年2月18日から20日にタンザニアを訪問し、在タンザニア日本国大使館、JICA タンザニア事務所(大西靖典所長)を表敬の後、ABEイニシアティブ実施のために開設したABEイニシアティブ事務所を訪問しました。その後JICAタンザニア事務所の牧本次郎企画調査員はじめJICAの方々と共に、President's Office - Public Service Management (PO-PSM)、Institute of Management and Entrepreneurship Development(IMED)、Tanzania Private Sector Foundation (TPSF)、以上タンザニアの3機関を訪問し、ABEイニシアティブを効果的に実施し成果を活用するための意見交換を行いました。

 ABEイニシアティブ事務所は、首都ダルエスサラームの中心地に開設されており、JICAタンザニア事務所やタンザニア政府機関と連携しABEイニシアティブの業務を実施しています。

 続いて訪問したPO-PSMは、ABEイニシアティブのタンザニア政府側の窓口省庁で、ABEイニシアティブの実施方針や派遣留学生承認等のための現地運営委員会で副議長の役割を担っている重要な機関です。訪問ではAssistant DirectorのElisante M.Mbiwolo氏はじめ、関係部署の職員にお会いし、ABEイニシアティブの進捗状況を報告するとともに、今後の実施方針について意見交換を行いました。

PO-PSMでの意見交換
PO-PSM関係者と

 IMEDは、若者の雇用促進や起業家育成のために、研究や研修等の活動を行っている機関です。Chief Executive Officerの Donath Olomi氏はじめ、研修者にお会いし、タンザニアの起業家育成の状況について意見交換するとともに、ABEイニシアティブとの連携可能性について意見交換しました。

IMEDにて挨拶する山野理事長(左端)
Dr. Donath Olomi(右から2番目)及びIMEDのメンバーと

 TPSFは、タンザニアの経済界を代表する一組織で、252社の企業が会員として所属しています。ABEイニシアティブに関しては、会員企業から応募する候補者に対して、TPSFが推薦状を付ける形で関わっています。民間人材に対して門戸を開いているABEイニシアティブに対するTPSFの期待も大きく、ABEイニシアティブに多くの合格者を出すための方策について、Executive DirectorのGodfrey Simbeye氏と意見交換を行いました。

TPSF関係者との意見交換
Mr. Godfrey Simbeye, Executive Director(左)とJICE山野理事長(右)

 最後に、タンザニアを出発する直前に、ABEイニシアティブに当初から日本大使館、JICA、教育機関等と共に協力し、『タンザニアに生きる―内側から照らす国家と民衆の記録』(2011年、昭和堂)の著者であるタンザニア在住の歴史家、根本利通氏にお会いしました。タンザニア初代大統領ジュリアス・ニエレレの時代とその後のタンザニアを研究している根本氏の、ニエレレ大統領のお話とタンザニアへの熱意にふれ、アフリカ出張を締めくくりました。

留学生事業部留学生課
副課長 赤尾 孝