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中国江蘇省衛生健康委員会医師訪日研修を実施しました

中国 国際研修

江蘇省人民対外友好協会とJICEの間で2010年に締結された友好協力協定(JJMプロジェクト)に基づき江蘇省衛生健康委員会と交わされた医療衛生分野における協力協定により、当該委員会から派遣された中堅医師9名(江蘇省人民医院、南通大学附属医院、蘇州大学附属第一医院、徐州医学院附属医院、南京鼓楼医院、無錫市第二人民医院、徐州市中心医院、常州市第二人民医院、南通市腫瘍医院)が、8月29日(木)から11月19日(火)まで日本に滞在し、約3か月にわたる研修に参加しました。この研修は、江蘇省衛生健康委員会とJICEの協力協定に基づいて毎年実施されているもので、今年は第8回目となりました。医師9名は日本における高度な診断・治療技術やマネジメントを学び、日本の医療関係者との交流を通して、今後の江蘇省における医療の更なる改善、強化に貢献することを目的とし、研修に励みました。

来日翌日からの2日間の共通プログラムでは、厚生労働省による「日本の医療提供体制」についての講義と、順天堂大学医学部の川﨑志保理先任准教授による医療倫理及び臨床倫理についての講義を受けました。

オリエンテーションでの自己紹介
日本での生活に備え日常会話の訓練
厚生労働省講義「日本の医療提供体制」
順天堂大学の川﨑先任准教授(中央)とともに

医師9名は、共通プログラム終了後の9月2日(月)から11月15日(金)まで、「がん研究会有明病院」、「慶應義塾大学病院」、「順天堂大学医学部附属順天堂医院」、「聖路加国際病院」、「東京医科大学病院」、「東京女子医科大学病院」、「日本医科大学付属病院」「日本大学病院」にて、各専門診療科において研修を受けました。

また、研修中、日本文化体験として、京都訪問とホームビジットを実施しました。京都では、清水寺の森清範貫主を表敬し、清水寺が中国との深いかかわり持つことを知りました。ホームビジットでは、各受入家庭の方々との交流を通じて、日本人の生活のありのままの姿を知る機会となりました。

清水寺 森清範貫主表敬
ホームビジットにて

最終日の11月18日(月)には成果報告会を行い、参加医師一人一人から、研修で得た成果として、診断、治療技術についてはもちろんのこと、指導教官及び所属チームと江蘇省医師の良好な関係が築かれた様子や、日本の医師の患者に対する向き合い方、若手医師の育成などについて、多くの意見が聞かれました。成果報告会の最後に、JICE山野幸子理事長より楊磊団長他8名に修了証書が授与されました。

専門領域やマネジメント分野の成果を共有
楊団長による総括

JICEは今後も江蘇省衛生健康委員会と協力し、日中の医療関係者の人材育成を継続して参ります。

研修事業部国際研修課 佐藤 華 記